2011年7月4日
7月3日 6:50
sb おはようございます
熱海?
7月1日に東京から熱海に夏期引っ越しをした。
例年梅雨明け間近になると日本中で冷房が利きだす。
クーラーの冷気を体質的に受けつけないわたしは例年早
くもこの時期に夏バテとなるから、今年は先手を打って
東京を抜けだし熱海の伊豆山に引っ越した。
伊豆山は箱根のようには標高は高くなく、避暑地という
ところではないが、伊豆の山は林に囲まれ、陽が落ちれ
ば木々を渡り吹く風は自然でやわらかい。この風は川端
康成が書いた伊豆の踊子の上にも吹いていた風である。
ところが夏の都会は、道路は一日中太陽に熱せられたホ
ットプレートであり、部屋を冷やすために家々やマンシ
ョンの室外機から吹きでた熱風は渦を巻いて町を覆い尽
くす。昼も夜も熱、熱、熱の世界である。それらから遠
く離れた伊豆の山はとても過ごしやすいのである。晴れ
た月夜の晩には相模湾に冷たく美しいムーンリバーが流
れる。
また伊豆半島は沿岸魚の宝庫である。
半島野菜も小田原野菜も美味いし、柑橘類は大漁さ。
山の家中の窓を開け。
風を通し。
クローゼットの中の服を整理整頓し。
冷蔵庫の中を整理整頓し。
掃除機をかけ。
台所をきれいにし。
トイレを掃除し。
ベランダの椰子に水。
冷蔵庫からミネラルウオーターを取りだし飲んで。
友人のテキ屋の桃姐に電話をかけた。
「ハワイの土産物店でどこでも買えるあの花の香水っ
て熱海で売ってる?」
「さあ、どうかしらねえ。駅前の五月みどりの店で売
ってないかしら、、。
どうしたの? そんな香水欲しいの?」
「俺が若い頃は、同世代の若い女性が好む香りじゃな
いような気がして好きじゃなかったんだけど、まあ、
夏限定の引っ越しだから部屋がハワイの香りがして
もいいのかなってね、、、」
答えはノーでした。
熱海はとても過ごしやすく。
食い物は安くて美味いが。。。
熱海では額縁屋もありません。
レコード屋もありません。
ユニクロもありません。
映画館もありません。
国道135号で熱海を抜け下ると多賀。
その先が江戸時代から有名な網代漁港。
そこをさらに南へ行くと宇佐見。
宇佐見は網代と伊東にはさまれた、
子供の頃、両親に連れられて行ったあの懐かしの昭和の
海水浴場の雰囲気を残している浜辺がある海沿いのちい
さな町。
その町にアジアン家具屋があると言って、
その店ならそんな香水が置いてあるかも、、、
とテキ屋の桃姐が教えてくれたので訪ねた。
オレンジやジャスミンのインセンスはあった。
やっぱりハワイアンな花の香水はなかった。
便利な都会を離れすこしだけ不便な熱海で過ごす夏。
伊豆山から山を下って国道135号を走って往復20㎞
くらいの道のりを年代物の赤いスクーターに乗ってトコ
トコと出かけた引っ越しの初日でした。
今朝は熱海から通勤です。