シーズン到来
昨夜は、銀座松坂屋の裏にある和食屋で会食。
1階は店の真ん中にドン!とあるカウンター席が主役。
2階は、座敷部屋が主役で、6人ほど入れる部屋が数部屋と部屋
を仕切っているふすまを開ければ30人ほどの宴会も可能な大き
めの部屋がある。品の良い女将さんがいる品の良い和食屋だった。
我々は早めに食事会を始めたので客もまばらだったが、食事中に
手洗いへと中座すると、いつの間にかすべての部屋が客で埋まっ
ていた。新しい店なのにずいぶん人気があるようだ。
女将に聞いてみると、こういった小分けながら大勢さんも集まれ
る和食屋が銀座にはほとんど無いので、手軽な値段もあって若い
方も含め皆さんに可愛がってもらっていますとのこと。
我々がよく出かける地方都市には、こういった造りの店はいくつ
でも有る。地方でなくとも、六本木にも有るし青山にも有るし麻
布にも有り渋谷にはゴマンと有る。
当たり前に銀座という繁華街にも有ると思い込んでいたが、やは
り銀座という土地柄は、他の場所のように不特定多数の客を相手
にするのではなく特定少数の得意様のお客で成り立ってきたんだ
なあとあらためて感じたが、銀座という町も変わりつつある。
時代の変化による人々の需要をするどく読み取った経営者の嗅覚
で、こういった店もでてきたんだろう。新しいなにかを発見した
ような気になった。
さて、銀座の店話はともかくも、今日のブログはツアー話。
深川不動で成功祈願を既にすませた今朝は、スタジオの一室のテ
ーブルの上に、舞台デザイン図、舞台設計図面、マーチャンダイ
ズデザイン図などの資料が所狭しと並べられ、ツアースタッフが
全員集合して最終確認会議が行われた。
もちろん最終的に方向が確定されたとは云え、スタジオで仕上げ
られていく音と同時進行で、演出も照明も舞台デザインも施行も
微調整は連日行われることになる。ゲネプロ最終日まで続く。
事務所の会議室で打ち合わせが行われる時は、いつの間にか座る
席が決まっていて、長テーブルの突端の席は議長席としてプロデ
ューサの私。右手はデザイナーの梅ちゃん。その隣には舞台美術
設計施工の和田さん。そしてPAチームと続く。左手は照明の佐
々木さん。次に控えしは舞台監督の江坂。その次は舞台制作スタ
ッフという順番。この並びに会社でいうところの部長とか課長と
かの上下関係はないのだけれど、布袋組としてのキャリアの長さ
が一応の目安となっているようだ。
今朝の打ち合わせは事務所の会議室ではなくスタジオだが、誰が
指示するわけでもなく、江坂はここ。佐々木さんはここですね。
和田さんが入れないからPAさん一つづつずれてくださいなと声
をかけあい、いつもの順番で並んで座ってる。
可笑しくもあり治まりもよし。
約2時間。アイデアをもみにもんでほぼ決まりかけた頃、
バンドメンバーがスタジオに入りした。
続いて、布袋もスタジオ入りした。
舞台、照明、デザイナーと布袋との最終確認がおこなわれ、いよ
いよリハーサルの為に全員スタジオに入った。
恒例の全員大紹介がはじまる。
キャスト、スタッフは布袋組と云われるお馴染みの最強軍団だが、
若干名の新規参加メンバーもいる。
布袋から、バンドメンバーの紹介があり、続いて制作の天間から
スタッフが紹介された。紹介され名前が大声で読み上げられる度
に全員から大拍手で迎えられ、機運は否が応でもが盛り上がり、
いよいよツァーのシーズンに突入したのだ。
我々ツアースタッフ、キャストは、常にベストを目指すことが要
求されるが、今回のツアーはもう一つだけ目指したいものが要求
された。
『ベスト オブ ベスト』
これを遂行するのが今回のツアーの我々の義務である。
顔合わせを終えスタジオを後にする時、予定されているオープニ
ング曲の布袋のギターが鳴り響いた。