2006年6月6日
今日から駐車禁止の取り締まりがごっつきつくなります。
社用で車を使用される時は、かならず駐車場に駐車してください。
コンビニの前に車を停めてお茶を買う・・アウトです。
コンビニの前に車を停めてトイレを借りる・・アウトです。
俺んちの近くの駅前は都内でも有数の違反駐車地区だから、これで
車の陰からとびだしてくる子供やばあさんやじいさんのひっかけら
れ事故が少なくなるのでは。また無用な渋滞がなくなるのではと期
待しますが、いずれにせよ、社用でも私用でも、とにかく違法駐車
は厳禁です。
と、6月1日に会社のスタッフに通達をだした。
先日は、午後から初台のオペラシティー近くで会議があったから、
新宿をかすめて通ったけど、駐車違反民間委託監視員の姿は見なか
った。新宿駅付近や歌舞伎町などの繁華街・新宿3丁目から新宿御
苑あたりまでは最重点地区になっていて、友人の事務所はそこにあ
り、会社のまわりに監視員がうようよいますよと聞いていたので、
初物にお目にかかれるかと期待したが、代々木〜参宮橋〜西参道〜
初台のルートでは、姿は見かけなかった。
タクシーの運転手さんに聞くと、警察がインターネット等で発表し
ている重点地区以外は、コンビニ停車〜お茶買った〜そのままアウ
ト!にはなりませんよ。都内全部でやろうとしたら監視員が10万
人いても足りませんから。あははははと笑っていたし、自宅に帰る
途中も監視員は見あたらず、よほど駅前でないと連中も手が回らな
いのだろう。じゃあ、自宅近辺では、喉が渇いたのでコンビニ前に
軽く駐車してお茶のペットボトルを1本くらいはなんの問題もない
なと思った。
ところが。
今朝会社に来る途中。それなりに幅のひろいまったくの住宅エリア
で、ライトバンが今まさにとっ捕まろうとしている現場をみた。そ
の運転手はまだ若い人で、たぶん、仕事でなにかを届けたのかなに
かを引き取りにきたのかと思われるが、間一髪遅かった。
「すいませーん。今すぐどかせますから」
とぺこぺこ誤っていたが、駐車違反カードが無情にもフロントガラ
スに貼られた後だった。ライトバンは、その若い人の車ではなく会
社の車だろう。ということは、車の所有者は会社になり、代表取締
役がその車の「届け出名」となる事が多い。
車を特定できる「届け出名」の者が罰金を払うのが今回の仕組み。
運転者が誰であれ、所有者が払うのである。若い彼は、彼の上司ま
たは雇用主に罰金を払わせることになったのだ。その額はコインパ
ーキングであれば300円で済んだところを8000円支払うこと
になる。
「勘弁してくださいよ。会社から怒られちゃいますから」
と慈悲を乞うていたが、監視員は、
「そう言われても困るんだよねー」と無慈悲であった。
旧西ベルリンなどは、街のどこへ行っても駐車場が用意されていて、
さほど広くない繁華街ではあったが、違法駐車のないことに驚いた。
車社会の到来という前提で考えられた都市計画がどれほど大事であ
るかおもいしらされたような気がした。
トヨタが世界一の車会社にならんとしても、日本の車メーカーがど
れほど利益を上げたと株主に自慢しても、車社会の成熟という観点
からは、ヨーロッパ各国に比べれば日本は全くの後進国である。
成熟した大人の国の車社会というのは、政府行政の未来をみすえた
都市計画・メーカーの車社会への利益の還元・運転者の交通ルール
を守りきるマナー、の3者が一体となってはじめてできあがるのだ
ろう。10年経っても無理ではないかとも思えるのが薄ら寒い。
ある場所では相変わらずだが、駅前や表通りではハッキリと効果が
現れているようで、ズラーっと並んでいた違法駐車された車がすっ
かりいなくなっている。
違法駐車が減って、交通監視員の登場を歓迎はするが、なんだか末
期癌の患者さん(ずさんな都市計画)にモルヒネ(監視員)を打っ
ているにすぎないというのが正直なところだろう。