2006年7月24日
すのこを敷いてその上に寝ている。
すのこと云ってもコンクリートなどの上に置かれているような木
組みされたすのこではなく、桐の白木が帯状の紐で繋がれている
要するに蛇腹状態になっているもので、幅は半間、長さは折りた
たみ調節可能で約1間の畳1枚分の大きさのもの。
人工的に調節された冷暖房機からはき出される空気がきらいな私
の部屋(和室)には空調機が設置されていない。冬場は暖はアン
カや湯たんぽでとり、畳に敷いた布団をある種炬燵代わりとし時
に窓をあけ新鮮な空気をいれかえたりしながら過ごしている。
夏は部屋の外のベランダに打ち水をし、窓をあけ外気を部屋に入
れることで涼をとる。あまり暑くて寝苦しい夜などは、部屋のド
アーの外の廊下に扇風機をおき、階下の居間の空調機からはきだ
された冷気を拝借し部屋におくりこみ暑さをしのいでいるが湿気
対策には苦慮している。
風呂場も洗面所もそうであるが最近の住宅はサッシで完全密閉さ
れているから結露がすごく、窓のしたには水が溜まってしまって
いるのをよくみかける。
クーラーの冷気がダメな私も平気なかみさんも夏冬の湿気対策が
目下の共通の悩み。目下というのは、以前住んでいた住宅は湿気
対策をことさらやらなかった結果、数年したら風呂場や洗面所の
目に届かない裏場あたりに細かい黴が発生していた。清掃業者に
依頼して徹底的に掃除をしてもらったが、黴は死んでも黴の跡は
黒ずんだようにのこり、結局は浴室の壁を張り替えたりして結構
物入りだったことがあるから、今回の新住宅は予防に金をおしま
ずに使おう。結果そのほうが安上がりであると目下せっせと湿気
対策を講じているのだ。
部屋の掃除も終わり洗濯も済ませ(我が家は家事分担制で家全体
と居間・洗面所・台所の片付けはかみさんが担当。各部屋は各自
が担当。洗濯一般はかみさんが担当だが私の分は私が担当)昼飯
も食い終わった日曜の午後を寝っころがって本を読んでいると、
かみさんが、和室で布団を敷き寝るにはマットレスなどではなく
すのこのベッドがたいへんよろしいと言いながら部屋に入ってき
た。かみさんが手にしているすのこベッドの紹介を見る。
それによると、寝ているときにかいた汗はシーツを通して敷布団
に吸収され、その水分は下のマットレスに吸収され、そしてその
水分は畳に吸収されていく。シーツは洗えば良く敷布団も天気が
良い日などに日光に当てればよいが、畳はそうもいかないからい
つのまにか畳自体が湿気じみてきて、家ダニや黴やなんらかのよ
ろしくない菌の温床になるそうである。我が部屋は和室と云って
も元々はフローリング板張りの洋室仕立てであった部屋に、沖縄
からとりよせた琉球畳を敷いて和室にしているもので、昔の日本
建築のように畳の下の縁の下には四季折々の風が通行していて、
畳の湿気もいつのまにか風が取り去っていくという機能はもって
いない。畳が湿気れば湿気っぱなしである。
そこで布団と畳のあいだにこのすのこべっどを敷いて風が通る空
間をつくってやれば、日本建築の知恵である縁の下とおなじ効果
があり、畳は湿気りません。特に桐はタンスなどに使われるよう
に湿気を良く吸い取りますからますます湿気りません。ゆえに畳
に家ダニも発生しません。黴も生えません。といいことづくめだ
ったから、さっそく購入してマットレスは押し入れに放り込み片
付け、昨夜からすのこの上に寝ている。
感想はといえば、もともとマットレスの上には分厚い敷布団を使
わず薄手の敷布団を使っていたから、すのこの上はさらさらと乾
燥しているような爽快感はあったが板の堅さが気になったかな。
寝返りがフカフカとはいかなかったので今夜からはもう少し厚目
の敷布団に変えるつもりであるのと、昨夜は仲間からどーでもい
いようなメールが夜中に入ってきて、なにか緊急な出来事かいな
と寝ぼけまなこで置きだした私は、そのどーでもいいメールを確
認した後、寝床に戻るときにすのこの角に足をぶつけてしまい痛
かった。