2007年8月9日
たかが食い物といえ、つけ麺に良い印象をもたないまま、
このままつけ麺と疎遠になるのもナンダナア。セガレは
美味いつけ麺食いたいと言ってるし、最近は親父の権威
も一頃に比べ低下状態にあるからなあ。ここでひとつ、
「どーだ! この店のつけ麺は美味いだろう!」
とかましてやれば、親父の権威も保てるのではないか。
とお馬鹿なことを考えていたところ、
「つけ麺徹底ガイド誕生!!!」
と!マークが3つもついている小雑誌を見つけたので
手に入れ読んでみた。まず、コピーが凄い。
「もはやラーメンの1ジャンルを超えた!?」
とあります。!マークだけでなく?マークも付け足され、
なにやら東スポの「不倫!?」の見出しの如く、発覚と
疑惑が同時に印象づけられるような「超えた!?」であ
りまして、この小雑誌はチカラ入ってるなあ・・と感心
しながら、本文に入ると、つけ麺屋の紹介の前に対談が
掲載されている。
対談者は、この本の編集者であり執筆者の、きっとつけ
麺食べ歩きの食の専門家であろう井上勝也という人と、
浅草開化楼・負死鳥・カラス氏という人であった。両人
の写真も掲載されていて、井上氏は紺の絹物と思われる
上質な和服を着ているが、負死鳥(不死鳥)カラス氏は
なんと! なんと!? チェインソウ悪魔:ジェーソン
のような黒い皮の覆面を被っているではありませんか。
ありゃりゃりゃりゃ。またけったいな人がいるもんやな
と思ったが、負死鳥カラス氏のプロフィールを見ると、
おおくの名つけ麺店の亭主と信頼関係で結ばれた製麺店
浅草開化楼のカリスマ営業マン兼フリーのプロレスラー
と紹介されていた。もうこうなると漫画よりおもしろい。
でカラス氏が自分でも製麺する浅草開化楼という製麺屋
は、工場がまったく近代化されてなく製麺は若干の機械
は使うがすべては手作り=手打ちで、おなじことなら手
で打った方が機械で打つよりはるかに美味い麺ができる
と、カラス氏は見かけによらず硬派な方であった。しか
も、
「ラーメンの命はスープだが、つけ麺は麺が命だ」
と、きれいさっぱりとつけ麺がなんたるものかを規定さ
れていて、見かけ通りの明確さにも感心してしまった。
この本では、二人をツケメニストと称していたのもプロ
レス的でおもしろかった。
東京71店。埼玉20店。神奈川9店。合計100店が
紹介されているが、この100店どれとして同じ物がな
く、その味の極み百花狼藉とも云えるもので、薄味の中
華そば屋のつけ汁が濃いものだったとか、瀬戸内ラーメ
ン屋のつけ汁が中華風であったとかの柔な感想でもって
つけ麺を美味い不味いと語るのは10年早い!? と、
またまた自分の無知なることを知ったのでありました。
わたくしが居住する下町の片隅にある名店が紹介されて
いて、次の休日には行こうと考えているのだが、実は今
日は昼飯を食いそびれていて、あ〜。腹減ったー。今す
ぐにでも食いてえー。のであります。