2008年4月23日
4月26日から始まる今井美樹ツアーの最終リハーサル
が続くこの1週間。もちろん仕事はこれだけではなくリ
ハーサルの合間を別の打ち合わせに使い、打ち合わせの
合間をもってリハーサルスタジオに顔を出すので、オフ
ィースで1時間ごとのミーティングとは異なり、移動か
ら移動へとナニカと忙しい。
その忙しさのそのまた合間をぬってパンチョの墓参りに
行って来た。毎回そうしているのだが、ツアーが始まる
たびに「成功に力を貸してください」と祈念するのであ
る。舞台監督の江坂と一緒にでかけた。
「もう8年にもなるんですねえ」
「7回忌はとうに過ぎ、今度は13回忌か・・」
水で墓を掃除し線香を焚き、
「南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏・・・」
と10回唱える。
唱え方は、
「ナンマイダ、ナンマイダ」
と4回唱え、また4回唱え、9回目は、
「ナムアミダブツ」
と唱え、10回目は
「ナンマイダ」
と10唱する。
これは、浄土宗の唱え方である。パンチョ半沢の家は浄
土宗だからこれでいいのだ。
パンチョの墓のとなりにサッカーボールが奉ってある墓
があった。江坂が触って
「石でできてます」
と言った。個人はサッカー好きな人だったんだろう。
江坂が言うには、その昔、ボーリングが流行っていた頃、
ボーリングの球をサッカーボールのように塗装していた
人がいて、その人がボーリング場をでて帰るときに持っ
ていたボーリングの球をうっかり落としてしまった。玉
は坂道をころがり下りる。坂下からあるいて来る人がい
るから、その人は「おーい」と声をかけたところ、下か
らあるいてくる人が「OK」と手を振って合図して、サ
ッカーボールよろしくキックして、バコーン。
「えー! それでどうした?」
「複雑骨折したようです」
翌日は、三田にある浄土寺で今井美樹さんのお父さんの
故今井喬雄さんの7回忌に参列した。法要が済み墓参り
をして線香を炊き、また南無阿弥陀仏を10唱する。
この寺は都内の寺らしく墓地そのものはさして広くない
が、お墓の形がすっきりとした良いかたちをしている。
「最近お墓はこのような形になっているのですか?」
「いいえ。このお寺の独自の形であります」
寺の方とこんな会話をしながらまわりを見ると、音楽好
きな人だったんだろう、バイオリンの形をしているお墓
もあった。若くして亡くなった或るミュージシャンの墓
はハートの形をしていた。布袋の娘がおとうさんに教わ
りながらお参りをしている。そうか。この娘がまだお腹
にいたときなんだっけな喬雄さん(お祖父ちゃん)が亡
くなったのは。時の早さと命のリンケージをしみじみと
感じた。
青空の広がる晴天の下、香が薫る連日の墓参りとなった
が、清々しい気持ちで今井美樹ツアーを向かえることに
なれたのは、気持ちがよかった。オフィースに戻りジャ
クソン・ブラウンの「レイト フォー ザ スカイ」を
聴いた。