2009年1月21日
明日午前1時頃から始まるオバマ大統領就任式を前に友
人のYからメールが入った。はたしてオバマ大統領はど
んな演説をするのだろうかというメールだった。
メールが入った時、わたしはオフィースでNHK:BS
放送を見ていた。
イギリスのテレビ製作プロダクションによって作られた
人類の起源についての番組で、ホモサピエンス(アフリ
カを起源とする現代人)とネアンデルタール人(旧人)
の遺伝子の研究についてのリポート・ドキュメンタリー
番組だった。
骨からはDNAが採取されるが、時間が経てば経つほど
DNAは壊れていく。そこで、アメリカ東部のノックス・
ビルという町にアメリカ政府は「ボディー・フィールド」
と名づけた死体置き場をつくり、テキサス大学の人類研
究学科に管理を委託し、地面に埋めた死体、野ざらしに
した死体からDNAをとりだし、時間と共にどれだけ壊
れていくのかを研究しているという驚くべきリポートも
あった。
現在保管されているネアンデルタール人の骨からは、
「0,数パーセント」ほどしかDNAがのこっていなく、
たったひとつV30と名づけられた小片の骨から奇跡的
に20%の遺伝子を採取することができ、これで一気に
ネアンデルタール人の研究が進んだということらしいが、
ある研究者は、本来30億個あるはずの遺伝子が20%
しか残っていないと云うことは、その80%は推測であ
るから、ドストエフスキーの大長編小説「罪と罰」と、
「赤と黒」をシュレッダーにかけ、こなごなになったそ
の紙片から、小説の違いを選り分け、もとの物語りを完
成するに似ていると説明していた。
◎初期のホモサピエンスにはなくて現代人にはある遺伝
子はなにか?
◎その遺伝子はネアンデルタール人にはあるのか?
それが解明されれば、2種の人類の交配があった可能性
が証明でき、現代人の進化の過程が解明できる可能性が
あるという途方もない研究がおこなわれているとはこの
番組を見て初めて知った。
もしはないけれど、もし生まれ変われるとしたらそうい
った研究に一生を費やしたいとも思った。研究者のだれ
もがほうとうに良い顔をしていた。
そこにピュルルルル・・・・とメール着信が鳴った。
Yは、優れた演説はいかに短いものであるかを書き送っ
てきていた。
「1時間の演説はその場でできるが、10分のスピーチ
には1週間の準備がいる」
とノーベル平和賞を受賞した28代アメリカ大統領ウイ
ルソンの言葉を添え、リンカーン大統領の有名な
「人民の人民による人民のための政治」
はたった3分であったし、ケネディーは10分だった、
さて、オバマ大統領の演説やいかに。
という内容のもので、いよいよあと数時間後後に迫った
大統領就任式がますます楽しみになってきた。
その前に大相撲初場所もある。朝青龍の横っ面を張り飛
ばし、取り組み後ガンつけられまくった若き嘉風が最近
はひいきです。
夜にはアジアカップ予選「日本VSイエメン」戦もある。
普段はテレビを見ないのだが今日はテレビにかぶりつき
の1日になりそうだ。街にくり出し飲んでる場合じゃな
いぞと。友人のバーテンダー諸氏、今夜は欠席でござ候
が、以上のような理由でござる。ご容赦候。