2006年11月20日
先日は、大阪のH氏から、すやの「中津川名産 栗きん
とん」が届いた。日頃のご厚情に感謝してという手紙が
添えられていた。
この栗きんとんは、以前、このブログでも書いたことが
あるが、正月のおせち料理のきんとんではなく、和菓子
で、小豆餡を使わず栗に砂糖を加えただけのもの。
パンフレットによれば、製法は、茹でた栗をたて割にし
て竹べらで実をほじくりだす。つぶして砂糖を加えなが
ら煮上がったところを茶巾絞りにする。気抜けするほど
簡単な加工でありますが、加糖して煮る段階の火加減と
時間が秘訣であります。とある。
江戸時代から続く、一家相伝の伝統芸能のような和菓子
で、晩秋から早春までの季節限定の一品。
屋号のすやは、もともと酢屋であったことに由来してい
る。酢屋の前は、武家であったらしい。ナニユエ武家が
商売を始め、ナニユエ酢屋がまんじゅう屋になったのか
を追求してみたい欲求にかられるが、なんでだろうなァ
と思いながらも、早速、茶を煎れいただくことにする。
にがいこいよりあまいこい・・・
と女優さんがCMでわたくしの目を見て言っております
が、この和菓子を受けるお茶は苦い濃いにとどめをさす。
日曜日は雨だった。
すこし早起きして雨の閑散とした博多・天神の町をタク
シーで通り抜け、福岡空港から羽田にもどり、家に帰っ
たが東京も冷たい雨が降っていた。
自宅のでかい鍋にて湯を沸かす。湯が沸騰したら塩を、
ウソ!というくらい鍋にぶちこみ、細めのスパゲッティ
ーを茹でる。茹であがるまでの時間を利用し、極弱火で
フライパンでバターを溶かし、今朝、福岡空港で買った
知加栄のめんたいこを入れ醤油を数滴加えると、めんた
いバター醤油味のソースができあがる。
スパゲッティーは茹で時間7分とあれば6分茹でる。
ギザギザのついた大きめのピンセットのような器具でつ
かみだしスパゲッティーとソースをフライパンでまぜあ
わせれば、めんたいバター醤油味スパゲッティーのでき
あがり。簡単、便利、早い。一人者時代が長かったから、
このくらいの芸は持っていて家ではしょっちゅう自分で
作って食っている。ついでに、イタリア・カプリ島でお
ぼえたトマトの皮を剥いて手で握りつぶしただけのトマ
トソース・スパゲッティーもいけますよ。冷たいトマト
を使えば涼味もあり夏の一品。オリーブ・オイルと若干
の塩、胡椒でお好みの味にしてください。本場のナポリ
タンであります。あとは、烏賊の塩辛とスパゲッティー
をフライパンで軽く混ぜ合わせただけの一品もおすすめ
です。これも冷やした白ワインがあれば、それだけでご
馳走です。
さて、テレビでは、沖縄の知事選の行方を報じている。
風も出てきたようで雨がベランダの窓をたたいている。
スパゲッティーを食べ終え、苦い濃いお茶を入れ、ほく
ほくと軽やかな甘みをもつ栗きんとんを食べ、昼食は終
わり。
のそのそと起きだした倅に出かけるわといってかみさん
と以前住んでいた家にもどり一足早い大掃除をする。
本来なら倅の昼飯の面倒をみるところだが、倅が大学の
先輩やら同級生といっしょにディズニーランド見物に出
かけるのに、空き家になっている前の家を宿泊場所とし
て使えないかなというから、わたくしたち夫婦は一足早
い大掃除にでるのだ。ご飯は炊いてある。スパゲッティ
ーもあるぞ。めんたいこもある。昼飯くらいは自分で作
って食えと言い残して家を出た。
大掃除といっても、そうじやさんの手伝いを入れている
から、台所、風呂場、トイレなどの水回り部分はたいが
いは彼等がやってくれる。
ここどーします?
これは捨てるなど処分して良い物ですか?
と聞かれることに、そーしてください。あーしてくださ
いと指示を与えればいいもので、汗かいて動き回ること
はしなくてもよく、云ってみれば立ち会い君である。
それでも、
かみさんはかみさんの部屋を片付ける。掃除機をかける。
わたくしはわたくしの部屋を片づける。掃除機をかける。
くらいなことはやった。
あとは、やることがないので、テレビで東京国際マラソ
ンをみていると高橋が負けた。
笑点を見る。バカな親子の会話というお題で喜久蔵師匠
が迷回答の連発で笑っているうちに、大掃除は終わった。
立ち会っているだけなのに妙に疲れてしまっているのは
なぜだろう。
倅には、家はきれいになったぞ。夕飯は家にあるモノを
あり合わせて自分で作って食えと連絡し、こちらは洋食
のコースディナーと洒落込み、かみさんはエビ料理、わ
たくしは那須牛の黒こしょうクリームソースのハンバー
グを食って、雨の中、家に帰り、藤沢周平の「用心棒日
月抄」を読んで早めに寝た。ベランダの盆栽が冷たい雨
に濡れていた。