2007年1月30日
朝、6時過ぎに目が覚めると腹が減っていた。
あるある大辞典ではしょうかいされなかった大ねばねば
スパをと思って台所に降りるとスパゲッティーの買い置
きがなかった。あれだけ毎日のように納豆&ねばねばス
パを食べ尽くせばスパゲッティーも無くなるわな。
ベーコンエッグで朝飯を食い、部屋に戻って新聞を読む。
○政治欄の安倍と小沢の党首討論はおもしろくもなんと
もなし。共に身のうちにカネにまつわる問題を抱えてい
ては、美しき国も生活維新も上滑り感がぬぐえません。
○スポーツ欄もセリエAカターニャの森本がデビュー戦
で初ゴールをあげた記事は昨日の夕刊で読んだ。
イタリア人にはモリモトと言う日本名が言いにくく「マ
レモート(津波)」と呼ばれているといかにもスポーツ
欄の記事であったが、これも昨日読んだことだ。
シャラポア来日という記事と写真も、だからどーした?
コートに立ってないシャラポアなんて・・・
居酒屋店長のゲンちゃんやバーのマスターのBに言わせ
れば、
テニスウエアー着てないシャラポアなんて・・・
○文化欄に、作家の宮城谷昌光さんが、初めて「風は山
河なり」という日本の歴史小説を書き上げたという記事
にはちょっと気をひかれた。
宮城谷さんは同郷の隣の市の蒲浦出身の人で、そこには
なんとなく親しみを感じているが、作家としては中国の
歴史小説の専門家で、登場人物の名前が漢字で黒々とし
ていてそのうち誰が誰だったかがわかりにくくてナンカ
読みにくいと今まで思っていたが、今度は読んでみよう。
そこから宮城谷さんに入れば、中国物も読めるようにな
るだろう。気に入れば膨大な作品群を楽しめることにな
るのかな。あとはおもしろい記事は見あたらない。と新
聞を読み終えた。
新聞を読み終えても8時前で、家を出るまでにまだ時間
がある。時間があるついでに、つい、藤沢周平さんの
「海坂藩大全」を手に取った。この本は最近刊行された
もので、藤沢さん書くところの架空の北国の小藩・海坂
藩(藤沢さんの故郷である旧庄内藩がモデル)を舞台に
した短編小説21作が集成されたもので、ファンにすれ
ば待望の愛蔵版といえるもの。で、読み始めたところ、
ほとんどの単行本を持ち、全集まで持っているというの
に未だ読んでない作品があることに気がついた。気がつ
いたので、未読の作品だけを拠って読み始めると、いき
なり悲しい物語に遭遇した。
「けいが泣く」という小説のけいという娘が、奉公先の
若き主人の失態をとりかえすべく奮闘する姿がけなげで
いじらしく、わたくしは朝から泣いてしまったのだ。
次の短編も、自分を捨てた母親を憎んでいた主人公が、
ばばさまから当時の秘せられていた話を聞いてみれば、
自分を産み落とした直後に家を去らざるを得なかった母
の運命のなんとふしあわせなことか。ばばさまと母が手
をとりあって泣いたというくだりでは、本を読んでいる
わたくしも一緒にもらい泣いてしまったのであります。
朝からおいおいと泣いてしまったのであります。
その次の話は、ナニヤラ滑稽感がただよう作品で、腹の
底の方で笑いが動くのを感じた。まあ、軟硬とりまぜつ
つ泣かせつつ笑わせつつの編集で、藤沢周平ここにあり
が原点といえど、文藝春秋社の編集の見事さに感心した
のでござる。泣いてる場合じゃないぞと仕事に出た次第
でござる。